
朝倉景鏡(あさくら かげあきら)は、越前朝倉家の一門衆筆頭として活躍した戦国時代の武将です。
ただし、主君・朝倉義景を裏切った人物としてのほうが有名かも!?
ゲームの「信長の野望」シリーズでも必ず登場しますが、その経歴を知ったほうが、戦国時代を駆け抜けた一人の武将としてイメージしやすいでしょう。
そこで本記事では、大河ドラマやゲームの「信長の野望」シリーズの話も交えながら、朝倉景鏡の生涯や魅力を解説します。
朝倉景鏡の出自・功績・逸話
朝倉景鏡は、越前朝倉氏の一門衆として生まれ、後に織田信長に仕えて土橋信鏡と改名した戦国武将です。
| 名前(読み方) | 朝倉景鏡(あさくら かげあきら)/土橋信鏡(つちはし のぶあきら) |
|---|---|
| 別名/渾名/二つ名 | 孫八郎(通称) |
| 生年 | 大永5年(1525年) |
| 没年 | 天正2年4月14日(1574年5月4日) |
| 父 | 朝倉景高 |
| 母 | 烏丸冬光の娘 |
| 兄弟姉妹 | 景次、存重 |
| 妻 | 不明 |
| 子 | 二人(12歳と6歳で処刑) |
以降では、朝倉景鏡の生涯や功績を詳しく見ていきましょう。
出自
朝倉景鏡は、大永5年(1525年)、越前朝倉氏の一門である朝倉景高の子として生まれました。
父・景高は朝倉氏10代当主・朝倉孝景の弟で、大野郡司を務める有力な武将でした。
このため景鏡は、後に朝倉家11代当主となる朝倉義景の従兄弟という血筋にあたります。
しかし、景鏡が15歳の頃、父・景高が兄である孝景と対立し、楊弓会事件では京都から追放されてしまいます。
父・景高は越前に戻ることなく、若狭武田氏を頼り、朝倉孝景打倒の機を伺いますが、景鏡は父に同行しなかったようです。
そのため、大野郡司の地位をそのまま継承することになったと思われます。
家族や親類
景鏡の父・朝倉景高は、美濃守護の家督争いの戦で活躍した勇将です。
永正16年(1519年)の正木合戦や池戸合戦で連戦連勝し、土岐頼武の守護職就任に貢献しています。
ただし、前述のとおり越前守護である兄・朝倉孝景とは折り合いが悪くなり、楊弓会事件をきっかけに越前を離れます。
その後は、若狭武田氏の許で兄・孝景打倒を目算するもののうまくいかず、若狭、和泉国堺湊と転々としたのち西国に。
以降の行動は不明で、亡くなった時期もわかっていません。
母は権中納言・烏丸冬光の娘で、景高の側室であったと伝わります。
兄弟には景次と存重がおり、弟の存重は父の追放時に父と共に越前を出て、後に駿河で今川氏に仕えました。
従兄の朝倉義景は、越前朝倉氏最後の当主。
景鏡にとって主君でもあり血縁者でもありますが……。
また、景鏡には二人の息子がいました。
しかし、景鏡の戦死後に一揆勢に捕らえられ、12歳と6歳で処刑されています。
内政や合戦での功績
朝倉景鏡は朝倉家中で大野郡司を務め、越前国大野郡の亥山城を拠点としていました。
朝倉家の名将・朝倉宗滴の死後、一門衆の筆頭的地位に就き、義景の名代として出陣する機会が増えたようです。
永禄9年(1566年)には、足利義昭から式部大輔の官位を授けられ、朝倉家中での地位を確固たるものにします。
また、永禄7年(1564年)の加賀一向一揆征伐では総大将として出陣し、朝倉軍全体を指揮する立場にいました。
元亀元年(1570年)の金ヶ崎の戦いでは、織田軍追撃の総大将を務めています。
同年の志賀の陣でも、同じく総大将として活躍。
元亀3年(1572年)には、小谷城救援のため二度にわたって出陣しています。
ところが、この出陣中に前波吉継や富田長繁らが織田軍に寝返る事件が発生。
これがきっかけで、景鏡の胸中になにかが芽生えたのかもしれません。
翌年8月、義景から小谷城救援の出陣命令を受けた景鏡は、軍勢の疲労を理由にこれを拒否したのです。
やむなく義景自らが出陣しますが、刀根坂の戦いで朝倉軍は大敗。
義景は命からがら一乗谷に帰還します。
景鏡は、義景に大野郡での再起を勧め、主君一行を六坊賢松寺に案内しました。
しかし8月20日早朝、景鏡は織田信長と内通して義景を裏切り、200騎で賢松寺を包囲して義景を自害に追い込みます。
景鏡は、義景の首と捕縛した義景の母・妻子・近習を信長に差し出して降伏を許され、本領を安堵されました。
晩年と最期
朝倉景鏡は、織田家臣になると信長から一字を授けられ土橋信鏡と改名。
安堵された大野郡の統治を続けました。
ところが天正2年(1574年)、富田長繁が起こした越前一向一揆が拡大。
景鏡も一揆軍の標的となってしまいます。
景鏡は平泉寺に籠城して一揆軍と戦いますが、村岡山城攻撃中に背後から奇襲を受け、平泉寺が焼失します。
最期は覚悟を決めて主従3騎で敵陣に突入し、4月14日に討死。
享年49歳でした。
押さえておきたいエピソード
朝倉景鏡にまつわる逸話は、以下を押さえておくといいでしょう。
- 永禄7年(1564年)の加賀出陣中、同族の朝倉景垙と口論になり、景垙が自害する事件を引き起こした
- 金ヶ崎の戦いでは、朝倉景恒の救援に向かいながら、合流せずに見殺しにしたと批判された
- 義景を裏切った後、「日のもとにかくれぬその名あらためて果は大野の土橋となる」と狂歌で皮肉られた
- 『朝倉始末記』では、朝倉氏滅亡の戦犯として陰湿な人物に描かれている
- 最期は平泉寺と運命を共にし、武士らしい死を遂げたと評価されている
ほかにも興味深いエピソードがあれば教えていただきたくっ!
朝倉景鏡、もっと楽しくなるエピソードはないのか……w
信長の野望シリーズでの朝倉景鏡
「信長の野望」シリーズといえば、戦国時代のシミュレーションゲームでおなじみです。
ここでは、「信長の野望」シリーズのなかでもおすすめのタイトルで、朝倉景鏡の能力がどのように設定されているのかを見ていきましょう。
タイトル別能力
朝倉景鏡の各タイトルでの能力値は以下で設定されています。
| タイトル | 政治 | 知略 | 武勇 | 統率 |
|---|---|---|---|---|
| 信長の野望・創造PK | 45 | 70 | 51 | 61 |
| 信長の野望・創造 戦国立志伝 | 45 | 70 | 51 | 61 |
| 信長の野望・大志 | 内政46 外政46 |
70 | 51 | 60 |
| 信長の野望・新生 | 45 | 73 | 52 | 59 |
タイトルごとの所持戦法や特性は以下のとおりです。
| タイトル | 戦法 | 特性・個性 | 志 | 奉行特性 |
|---|---|---|---|---|
| 信長の野望・創造PK | 臨戦 |
|
- | - |
| 信長の野望・創造 戦国立志伝 | 臨戦 |
|
- | - |
| 信長の野望・大志 | 叱咤 補佐:伏兵 |
|
家名存続 | - |
| 信長の野望・新生 | 混乱 |
|
- | 朝倉伝 (英林壁書) |
ゲーム内で向いている役割
「信長の野望」シリーズでは、とくに知略が70台と優秀で、どちらかとえいば智謀に長けた武将として設定されています。
策士・間者諜報・巧言など、やはりどのタイトルでも謀略向きの特性が設定されやすいです。
武勇・統率も50台~60台なので、諜報活動と軍事面で重責を担ってもらうタイプでしょう。
朝倉一門ですし、城主・軍団長として家を守り立ててもらいたいところです。
しかし、景鏡は主君・義景との相性が悪く設定されがちなので、朝倉義景でプレイした場合、裏切られる可能性が高いので注意が必要です。
どうせだったら、朝倉景鏡を大名にすげ替え、天下統一を目指すのもアリです!!
例えば「信長の野望・新生」で1543年スタートの鉄砲伝来シナリオなら、朝倉孝景に加えて朝倉宗滴を家臣として動かせるので、北陸統一への道筋が立ちやすいでしょう。
一番簡単なのは、「信長の野望・創造 戦国立志伝」で家臣プレイから謀叛を起こすことですけどね!

朝倉景鏡プレイにおすすめのタイトル
朝倉景鏡プレイにおすすめの「信長の野望」シリーズは、以下4つのタイトルです。
それぞれでおすすめポイントが異なるので、プレイスタイルに合うものを選びましょう!
| タイトル | おすすめポイント |
|---|---|
| 信長の野望・創造PK |
|
| 信長の野望・創造 戦国立志伝 |
|
| 信長の野望・大志 |
|
| 信長の野望・新生 |
|
「信長の野望・創造 戦国立志伝」以外のタイトルの場合、大名プレイをするには以下どちらの方法が必要な点に注意してください。
朝倉景鏡が登場する小説・書籍・アニメなど
続いて、各メディア作品で朝倉景鏡に関するものをピックアップしておきます。
朝倉景鏡が主人公の作品はなかなかありませんが、朝倉氏滅亡の主犯ゆえ、まぁまぁ登場する機会が多い印象です。
興味がある書籍や作品があればぜひ!
登場する小説
- 『酔象の流儀 朝倉盛衰記』 2018年 赤神諒
朝倉家で軍奉行を務め「酔象」と呼ばれた山崎吉家を主人公に、朝倉家の盛衰を描く歴史小説です。朝倉景鏡も政務を任される重臣として登場します。朝倉家の小説のなかではこれが一番おもしろいです。AmazonでKindle Unlimited会員なら無料で読めます。
リンク - 『戦国小町苦労譚』 2016年~ 夾竹桃
戦国時代を舞台とした異世界転生小説です。朝倉景鏡は主君を裏切った「裏切り者の末路らしい哀れなもの」として描かれ、最終的に討ち取られる場面が詳細に描写されています。マンガ版もあります。
リンク
登場するマンガ
- 『センゴク』 2004年~2022年 宮下英樹
戦国時代を仙石秀久の視点から描いた歴史マンガです。朝倉景鏡は朝倉氏滅亡の重要な局面で登場するのですが、容姿からしてだいぶ悪役!
リンク - 『信長の忍び』 2008年~ 重野なおき
戦国4コマ漫画。朝倉景鏡は筆頭家老として登場し、義景を裏切る卑劣な人物として描かれる一方、義景への複雑な感情も描写されています。
リンク
朝倉景鏡の関連書籍
- 『地図と読む 現代語訳 信長公記』 2019年 太田牛一、訳:中川太古
信長の旧臣・太田牛一が記した信長の一代記で、地図付きなのがうれしい一冊です。朝倉景鏡は、義景を裏切った話で登場します(出番は少ない)。
リンク - 『戦国武将列伝5 北陸編』 2021年 編:山田邦明ほか
北陸地方の戦国武将を収録した人物列伝で、朝倉景鏡についても「越前戦国史のダークヒーロー」として紹介されています。朝倉家の他の武将たちも取り上げられていて、読み応えたっぷりです。
リンク - 『朝倉氏と戦国村一乗谷』 2017年 松原信之
応仁の乱で活躍して主家から自立し、有力な戦国大名となった越前朝倉氏の実像を史料から解明した研究書です。朝倉景鏡のみならず、朝倉氏をよりくわしく知るならこの一冊がおすすめです。
リンク
大河ドラマでの朝倉景鏡
朝倉景鏡は、大河ドラマでは以下の2作品に登場歴があります。
- 『信長 KING OF ZIPANGU』(1992年) 演:田嶋基吉
- 『麒麟がくる』(2020年) 演:手塚とおる
大河ドラマでは、朝倉義景の従兄弟で朝倉家一門衆として登場し、史実で伝わるとおり、義景を裏切って自害に追い込む役回り。
特に『麒麟がくる』では、義景に対して強硬な姿勢を示し、最終的に織田軍に内応して朝倉家滅亡の引き金を引く人物として印象的に描かれました。
陰湿で計算高い性格や、朝倉家の内部分裂を象徴として描かれることが多そう……。
朝倉義景が主人公ではなくとも、朝倉氏がクローズアップされる作品であれば、今後も登場する可能性はありそうです。
ゆかりの地:朝倉景鏡と歴史を感じる場所
朝倉景鏡のゆかりの地を紹介します。
亥山城跡(土橋城)(福井県大野市)
福井県大野市日吉町にある亥山城は、朝倉景鏡の居城として知られています。
現在は日吉神社の境内となっており、城跡の遺構はわずかに残る堀跡の池と標柱、城址碑のみです。
この城で景鏡は義景を匿うふりをして包囲し、自害に追い込んだ歴史的な舞台。
そう考えると、ちょっと複雑な気分にならなくもない……。
JR越美北線越前大野駅から徒歩約5分とアクセスが良く、鳥居横の池(堀跡)や日吉神社本殿前からの眺望が見どころです。
一乗谷朝倉氏遺跡(福井県福井市)
福井県福井市にある一乗谷朝倉氏遺跡は、朝倉氏の本拠地として栄えた城下町跡です。
日本のポンペイとも称される総合遺跡で、朝倉氏全体の拠点・文化・軍事施設が保存・公開されています。
湯殿跡庭園、諏訪館跡庭園、復原町並、本丸跡など多彩な見どころが豊富です。
JR越美北線一乗谷駅より徒歩5分でアクセスでき、朝倉氏の栄華と滅亡の歴史を感じることができます。
朝倉景鏡館跡(福井県福井市)
一乗谷朝倉氏遺跡の一角には、景鏡が居館を構えていた場所、朝倉景鏡館跡もあります。
約5,000㎡の敷地に外堀・土塁をめぐらせた武家屋敷跡で、礎石建物跡や天目茶碗などの出土遺物が確認されています。
復元された土塁と堀跡の地形、現地説明板、谷あいの静寂な景観が見どころ。
JR越美北線一乗谷駅から徒歩16分の場所にあります。
平泉寺白山神社(福井県勝山市)
福井県勝山市平泉寺町にある平泉寺白山神社は、景鏡が最期を遂げた場所です。
白山信仰の禅定道拠点として栄えた宗教都市跡で、かつては48社36堂6千坊、僧兵8千人を擁していました。
景鏡は越前一向一揆に襲われて亥山城から逃れ、この平泉寺に籠もって戦死しました。
現在は白山神社として整備され、庭園の名残である苔庭や国の名勝旧玄成院庭園、白山平泉寺歴史探遊館まほろばが見どころです。
朝倉景鏡の生涯と功績まとめ
朝倉景鏡は、父の追放という逆境から大野郡司まで上り詰めた出世頭です。
しかし、越前朝倉氏の一門衆でありながら、最終的には主君を裏切った人物。
その結果、朝倉家滅亡の戦犯として後世に悪名を残すことに。
裏切り者として厳しく評価される景鏡ですが、最期は平泉寺で武士らしい死を遂げた人物として記録されています。
「信長の野望」シリーズでは定番キャラとして必ず登場します。
裏切り者のイメージらしく、知略高め・忠誠低めに設定されているため、多少扱いづらいかもしれませんw
とはいえ、大名・朝倉景鏡として朝倉家を天下に導くのも楽しみ方のひとつ!
本記事が、朝倉景鏡でのプレイや家臣として重用するきっかけになれば幸いです。
また、ゲーミングPCのサイト「ツクモル?」で「信長の野望 新生」のプレイにおすすめのゲーミングPCを紹介しているので、ゲーミングPCの購入を検討している人は参考にしてみてください。
では今回はこの辺で。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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